
NETSUKE: 根付
木目金の部分を木にみたてて作られた、おそらく三味線を模したと思われるデザインです。
ミニチュアの作品は、今日のストラップに通ずる部分があります。
当時の人々の、技術を「楽」「喜」に想いを込めて作られた作品。
まるでその光景が思い起こされるように、木目金は本物の木のように、そこにあり続けます。
江戸時代後期 赤銅 , 素銅
H43.5mm×φ39.3mm 28.9g
Netsuke with design of woodgrain pattern.
Late Edo period
Shakudo , Pure copper

MOKUMEGANE FUCHI : 木目金 縁 銘 高橋興次(花押)
表現と技術の融合。
それを体現した作品です。
木目金の、木目という自然の創りだした美を
金属で創りだす技術であったものを表現として用い、
またそれにより情景を創りだしているところが、
木目金の殻を破り、美術へと昇華させている作品。
木目の流れの中に見える、紅葉の葉。
見つけた時の、木目金の模様たる
その存在感は、木目金にしか出せないものでしょう。

MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄
白黒のモノトーンでありながら、その色の見え方が驚くほど豊かで、かつ模様も繊細な小柄です。
丸い模様が沢山入っており、水面を跳ねる水の輪が激しい様子を映しているようです。
また、泡のようにも見え、見ていて飽きの来ない木目金の中でも、様々な表情を見せてくれる模様。
幕末から明治の間に作られたと考えられ、時代の変遷の中に産まれた作品です。

MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄
表には日本的なデザインを配置し、裏側に貼られたのがこちらの木目の部分です。
輸出目的やお土産品として作られたものと推測され、木目金の技術が安定して、量産の装飾にも使用されるようになった一つの証ともいえるでしょう。
浮かび上がる木目模様は透明感があり、雲の形作る、不可思議な模様のようでもあり、光と影を映し出す、水底の土のようにも見えます。
職人たちの技術が目に触れやすい物となり、それでも尚、訴えかける情景があるのが、時を超えて伝わって来ます。

MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄
こちらは、「木目金」が使われております、
小柄でございます。
家紋を装飾の図形として取り入れた
「家紋散らし」
木目の模様に悠然と並ぶ、家紋。
金の線象嵌が小気味よい印象を与え、
「木目金」が独特の雰囲気を作り出しています。

MOKUMEGANE TSUBA : 木目金鐔 銘 作州之住 正光作
まるで紅葉を表しているかのような、
美しい朱系の色に繊細な木目の模様と
形も柔らかい印象で、奥ゆかしさが感じられる鐔です。
景色が見えるところが木目金の楽しみのひとつですが、
さらに踏み込んで、どんな思いでこの模様が生み出されたか、
というところを想像するのも、鐔の魅力のひとつといえるでしょう。