こちらは木目金の地金を鋤き出し彫りによって
掘り出した作品でございます。
鋤き出し彫りとは、図柄・文字などを輪郭に沿って、
見せたい所以外を削って表す手法で、
刀の縁頭などに使われた技法です。
木目金とグリ彫りの技術を合わせて
新しい技術に挑戦したと見て取れる作品といってよいでしょう。
木目金の自然の創りだす美しさに、
グリ彫りの立体感と、層の模様を出す技術が合わさっています。
動きと迫力、そして木目模様のゆったりとした、
しかし複雑な色味や模様という表情が、
新しい技術、次の世代への可能性を感じさせる作品です。
江戸時代中後期 四分一、赤銅
H33.5×W18.8×T8.5 14.1g
kashira with technique of Mazegane .
Signed:”Takahashi Okitsugu,” with kao.
Mid-to-late Edo period
Shibuichi , Shakudo